磁性流体-杭州大和热磁

磁性流体～神秘的な磁性に反応する流体

磁性流体は、目的に応じて選択された液体中に、ナノ磁性粒子を安定に分散した特殊なコロイド材料です。使用している粒子の平均サイズは約100オングストローム（約10ナノメートル）で、粒子の表面は界面活性剤とも呼ばれる分散剤によってコーティングされており、粒子が凝集・分離しないような仕組みになっています。

磁性流体の応用～スピーカー

オーディオ用の磁性流体として、合成炭化水素油とエステル油の２種類の分散媒タイプの製品を用意しています。これらは非常に低い揮発性と高い耐熱安定性を有していますが、実際に使用される環境を考慮して、例えば、湿度、接着剤、溶剤、発ガス、水などと接触する可能性があるかどうかなどをふまえ、慎重にタイプを選択する必要があります。更に、最適な飽和磁化と粘度を有する型番の製品を選択・評価し、スピーカーでの音響性能を最適化することが大事になります。

オーディオ用磁性流体 APG800シリーズ

本シリーズに分類される磁性流体は、それほど高くない温度域での放熱とダンピング改善のために使用されるケースが多いです。瞬間的には175℃の高温にも耐えられる材料を使用していますが、長期的な安定品質を確実にするためには、110℃以上の温度に曝される時間をできるだけ避ける必要があります。

オーディオ磁性流体 APG1100シリーズ

本シリーズに分類される磁性流体は、一般的なスピーカーで想定される温度域での放熱とダンピング改善のために使用されるケースが多いです。瞬間的には200℃の高温にも耐えられる材料を使用していますが、長期的な安定品質を確実にするためには、125℃以上の温度に曝される時間をできるだけ避ける必要があります。

オーディオ磁性流体 APG2100シリーズ（RENシリーズ）

本シリーズに分類される磁性流体は、比較的高い温度域で使用されるスピーカーでの放熱とダンピング改善のために使用されるケースが多いです。瞬間的には225℃の高温にも耐えられる材料を使用していますが、長期的な安定品質を確実にするためには、140℃以上の温度に曝される時間をできるだけ避ける必要があります。

本用途向けの磁性流体の分散液は蒸発しやすいので、ご使用後はキャップをしっかり閉めて、常温環境で保管してください。

～保管

ガラス棒、ブラシ、塗布機、スポンジなどを用い、観察する試料の表面に、薄く均一に磁性流体を塗ることが大事になります。試料を磁性流体の中に直接浸しても良いですが、いずれにしても、磁性流体の分散液が乾燥してから肉眼または顕微鏡で観察することになります。より詳しい情報は、技術資料を用意していますので参照してください。

～観察

磁気観察用磁性流体Pシリーズは、原液のままでも使用できますが、実際には適切に希釈することにより、より良い効果を得ることができます。各磁性流体に最適な希釈液、それらの希釈率や処理方法について推奨する方法があるので、お問い合わせください。なお希釈する場合、必要量をボトルから取り出し、他の容器で調整の上ご使用ください。

～準備（希釈）

磁区観察用磁性流体

磁気メディアに記録された磁区を視覚化するための現像剤として用いられる磁性流体です。ビデオテープ、フロッピーディスク、ハードディスク、磁気ヘッド等のあらゆる磁気記録材料で使用できます。

バイオメディカル用ナノ粒子評価キット

in-vitro用途向け磁性ナノ粒子（MNP)開発キットを発売しています。バイオメディカル分野の技術者・研究者向けのキットであり、複数の表面修飾を施したナノ粒子からなります。30年を超える磁性流体技術から蓄積された高品質のナノ粒子を提供しており、既に同分野でも多くのユーザー様にその効果は認められています。